「質」
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3月から秋田県の沿岸の某サイトで風力発電の風車を建てに来ております。
こちらのサイトでは、私たちにとって初めての工法・初のメーカさんと初モノずくしですが、
安全意識と質を嵩くもって、Team真組!一笑賢明に楽しみながら頑張っております♬


仕事中に家族のことを思ったり、家にいるときに仕事のことを思ったり、ワークとライフは簡単に分けられるものではありません。ムリに分けると逆に疲れます。

昨今、「ワークライフバランス」なる言葉がもてはやされて、皆が関心を持っています。
これは、「仕事のワークとプライベートな生活のライフを分けて考えよう」という発想です。分けて考えることで、メリハリをつけて仕事もプライベートも充実させていきましょう、ということでしょう。

すばらしい考え方なのですが、本書でお伝えしたパフォーマンスの概念からいうと、分けて考えると疲弊してしまうといえます。そんなに簡単に、ワークとライフを分けられるものではないからです。

仕事中に家族のことを考えたときは、ワークですかライフですか? 
家でお風呂に入るときに仕事のことを考えたときは、ライフですかワークですか? 

分けて考えていると、バランスがとれないのです。何も、仕事中に家族を思い出せとか、お風呂に入るときに仕事の事を考えましょう、と言っているのではありません。人生には生きるというパフォーマンスしかなく、それをどんな心でやっているのかだけが存在しているわけです。そんな単純にワークとライフを分断して生きていけないと言いたいのです。どんな時も生きるというパフォーマンスしかないので、何をするのかを考えそれを実行することが大切です。

あまり区別してああだこうだという前に、心の状態である質を重んじて生きていこうとするのがしなやかなリーダーです。スポーツマン用のリーダーシップ、ビジネス業界に分けたリーダーシップ、教育界用のリーダーシップなど存在しません。

真のリーダーシップとは、何をするのかを考え、どうせやるなら質を決めている心の状態を大切にして生きていこう、という姿勢なのです。

私がこのことに気づかされたのは30 歳を過ぎて慶應病院で内科医師として働いているときに観た前述の『パッチアダムス』という映画です。実在するパッチアダムスというアメリカのドクターをロビンウイリアムスが演じている映画ですが、人生には質があるのだと強烈に訴えています。

それまで質のことなど考えたこともなかったのですが、確かに人生はさまざまなことを日々行っているけれども、結局は「生きている」としかいいようがありません。生きている人は死んでいくことだけが決まっているのだということです。だからこそ、どんな心でやっていくのかの質にもっと目を向けていきるべきだというメッセージが、わたしの胸に突き刺さったのを今でも覚えています。

運がよかったのは、その感動が覚めないうちに本物のパッチアダムスが日本に来日して、人生の質に関する講演をされたことです。私は生でそれを聴くことができました。

ワークライフバランスは大事だと思います。しかし、それよりも生きている間、何をしていても質に目を向けて、心を大事にして、人生の質を高める生き方が自然体でよい、と思います。

『リーダー1年目からの教科書』(ぱる出版) 辻秀一より
by ma-gumi | 2017-04-19 15:06 | 現場通信


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